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カンブレー同盟戦争 その4

 お盆が過ぎると一気に涼しくなってきました。

 扇風機だけでもようやく過ごせます。でも、仕事場

 はやっぱり暑いです・・・


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ガンブレーその1


 俺とゼノンとその青年を含めた50騎の騎兵は、南東の方角に
 向って全力で追う。

 「おい!お前も初めてなのか?」
 馬で駆けながら、その青年は俺に問いかける
 「なにがだ!」と聞き返すと、
 「戦争だよ!俺は初めてだが、お前は?」
 「俺も始めてだ!それと、俺はアーカントスだ!」
 「俺はアントニオだ!よろしくな」
 俺は思い出したように聞く
 「たしか、ジュスティニアーニと言ったな。と言うことは、貴族な
 のか?」
 アントニオは爽やかに笑って答える
 「それは、俺の親父と長兄の事だな。俺は三男だから貴族には成
 れない。次兄は商人をやっているが、俺には向かないし、男に生ま
 れたからには戦って出世するつもりさ」

 「おい、お前達、お喋りはその辺にしておけ。目の前に林が見え
  るな!あそこを突破すれば川に出る!」
 ゼノンが前方の雑木林を指差す
 「え、騎馬で林を抜けるのか?」
 アントニオは信じられないと言った表情だ
 「嫌なら引き返してもいいんだぜ!」と、何処からか兵の野次が
 飛んだ。一般にヴェネツィア人は乗馬が下手な事で有名である。
 さらに、兵達が笑い出すと、アントニオは真っ赤な顔して
 「ウルセー分ったよ!やってやる、やってやるぞ!!」
 と喚きたて、それが余計に兵の笑いを誘う
 
 50人の騎兵は散開したものの、殆ど減速することも無く
 林に突っ込む、木の間を縫うようにして馬を進める。
 5分ほど走り抜けるとオーリオ川に出た。隊列を整えて
 いた所少し遅れてアントニオも到着した。

 「ボーズ、ちゃんと着いてこれたな。やるじゃねぇか」
 実の所、軽装騎兵の速度に重厚な騎士用の甲冑を着込んだ
 アントニオが追いつくこと事態がすごいのだ。最初は乗っている
 馬がアラビア産の名馬だからと思っていたが、林を騎馬で越え
 きた所を見ると、乗馬の腕前は並みの者では無い。部隊の連中
 もそのことに気付き始めた。

 「さて、これで敵より先回り出来た筈だな。作戦は簡単だ。
 部隊を半数に分けて一方が後ろから追い立てる」
 ゼノンは地図を見ながら作戦を練る。
 「敵の一部は食い止める為に引き返すはずだ。その連中は
 生かしておく必要は無い。その役回りは下っ端だろうからな。
 そして逃げた奴はもう半数が待ち伏せして殲滅する。その時に
 一番豪華な甲冑を着ている奴だけ生かして捕えろ」
 ゼノンは部隊を一瞥して答える
 「そうだな、マルケルスに待ち伏せ役を頼もう。坊ちゃん達は
 あっしと共に追撃部隊へ、数は待ち伏せ30人、追撃20人
 ・・・何か質問は?」
 騎兵達は黙ってうなずいた。
 「最後に一つ、捕える一人は尋問するまで生きてさえ居ればいい
 腕を落とそうが、鎧を奪い取ろうが任せる・・・よし、解散」

 二手に分かれて、待ち伏せ部隊は下流の方に出発した。
 我々は藪の中で敵が現れるまで待機している。俺は間もなく
 来る実戦に、緊張して顔が強張っていた。アントニオも似たような
 物だった。そんな俺達に、ゼノンは水筒を差し出した。
 「飲んでくだせぇ、実家の酒です。気持ちが落ち着きますぜ」

 一口飲み、アントニオに手渡す。その時
 「連中が来ました。数は18人で一人は手傷を負っています」
 見張りの兵の報告に、兵士達の緊張が高まる
 「・・・坊ちゃん。あっしが背後を守りやすので、安心してください。
 ・・・ただ、余り味方から離れすぎないように。」
 
 敵が通過したのを見計らい藪から出る。突然、後方から現れた
 部隊に敵は驚くが、7、8騎の部隊が引き返してくる。
 「抜刀!」
 20人の男が音を立て、剣を抜刀する。ただし、大斧が武器
 のゼノンと槍を手にしている俺とアントニオは剣を抜かない。
 「突っ込め!」
 雄叫びを上げて敵に斬りかかっていく。その気勢に敵もたじろぐ
 そして、気が付くと目の前には振り下ろされる軍刀があった。

 ほんの20秒も経たない間に敵は全滅していた。俺も槍先に着いた
 血痕を呆然と見つめて、敵を倒した事を実感した。

 隊列を整えて下流の待ち伏せ地点に向う。到着した時には戦闘は
 終わっていた。こちらの被害は0である
 「ずいぶん派手にやったようだな」
 ゼノンがマルケルスに声を掛ける。河原は敵兵の亡骸で埋まって
 いた。
 「命令された通りに実行致しました。捕虜も一人捕えて有ります」
 マルケルスが命令すると、鎧を剥ぎ取られて、下着姿にされた男
 を連れて来た。顔面は酷く殴られたようで、元の顔も分らない。
 「ひっ・・・いの、命だけは・・・」
 無様に命乞いをする捕虜にゼノンは言う。
 「それは、俺達が判断する事じゃネェな。こちらの知りたい情報
 を司令官達に話せば助かるかもしれないな・・・連行しろ」

 捕虜を連れてポンテヴィーコに帰還すると、総司令官以下全員が
 迎えに出てきた。そして捕虜を尋問すると次々と情報が出てきた。
 まず、フェラーラ公は同盟に参加したものの、直接兵を挙げる意
 思は薄いと言う事、その見返りに、大砲とそれを扱う兵をマントヴァ
 軍に傭兵として内密に雇わせた事、マントヴァ軍の総兵力は
 ヴェネツィアの予想通りの1万以下である事等である。

 この情報を元に、再び作戦会議が開かれる。
 「フェラーラが動かないならば、相手はマントヴァとフランス位な
 物だ。早急にミラノを攻略すべし!」
 と、息巻くダルヴィアーノに対しピティリアーノ伯は
 「何度言えば分るのだ。戦争の結果に何の意味をもたらさない
 オーリオ川の西などフランスにくれてやれば良いではないか」
 と自説を展開する。
 「それに、満足してフランス軍が動かなければそれで良し、それ
 以上侵攻するなら、占領した場所の維持に万単位の兵力が割
 かれる。すると4万対2万5千だ。オーリオ川を渡河してきた所を
 全軍で叩けば勝機はある」
 とダルヴィアーノの意見と真っ向から対立した。さらに、本土
 出身のサヴォルニャンも
 「去年の敗北は有りますが、それでもオーストリアは強大です。
 元老院からの情報だと、各地で傭兵をかき集めており、また
 皇帝も失地回復と戴冠式の為に確実に動き出すでしょう。
 現在、ドイツ対策には、3000の兵と新兵2000を加えた5千余り
 が防衛に当たっておりますが、いずれは突破されるでしょう」
 と意見を述べる。そしてコルナロは
 「教皇軍の総司令官はウルビーノ公が就任した模様。それから
 我々が新たに雇い入れる手筈になっていた、500の騎兵に歩兵
 3千500とその司令官オルシーニが教皇の命令により、参加で
 きないそうです」
 と報告する。それからも議論が3時間に渡って続いたが、結局
 はまとまった答えが出る事は無かった。

 「とりあえずは、現在の私の案とダルヴィアーノ殿の意見と、
 捕虜から手に入れた情報を元老院に送るとしよう」
 日も暮れた頃、総司令官のピティリアーノは提案した。

 「この街から本国まで、一体どれだけの距離があるのかと
 お思いか?・・・まさか、総司令官殿のご意見を通す為、時間
 稼ぎの策でしょうか」
 真っ向から議論していたダルヴィアーノが噛み付くが、グリッティ
 が仲裁に入る
 「我が国の法では、いかに前線が遠くても最終判断は常に元老
 院が下す事となっている。また、今すぐに早馬を出せば、明日の内
 には本国に着くであろう」
 とダルヴィアーノをなだめる

 「それに、メルギウス殿などは今日にここに着いたばかりだ。それに
 彼のご子息などは一戦構えてきたばかりだ・・・・・ほれ、今もあくび
 をしている」
 やっと会議が終わった。と背伸びをした所に指を指されて、慌てて
 姿勢を正す。それを見た一同に笑いが広がった

 城館を出て、自分達の宿営地に向う。
 ふと、広場を通ると風で何かが揺れていた。
 よく近づいて見ると、それは先程捕えた捕虜が吊るされていた。
 「よく見ておくがいい。戦いに負けるとはこういう事になるのだ」
 その捕虜の遺体を瞳に焼付け、俺はこの事を生涯忘れないと
 誓った。

 陣地に戻ると、ゼノン以下の兵達の大歓迎を受けた。酒樽が開け
 られ、酒盃が皆に渡る。普段は吝嗇気味のアブラハムも今日ば
 かりは大目に見てくれた。焚き木を囲い、皆で飲んで踊り、俺の
 初陣を祝ってくれた。大鍋で煮込まれた「黒スープ」がまた出て
 来る。しかし、戦いが終わった後で食べる「黒スープ」は不思議と
 美味しく感じられた。

 元老院からの伝令が到着するのは、その数日後の4月15日
 の事であった。

 次回に続く

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アダルトサイトらしき所から、リンクが張られていましたが
容赦なく削除させて頂きました。

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