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16世紀の戦い (ラヴェンナの戦い その5)

軽装騎兵同士の戦いは、倍の数で押すフランス軍が

圧倒的に優勢で教皇軍の軽装騎兵は、次々と討ち取ら

れていった。


重装騎兵同士の戦いは兵力は劣っていたが、教皇軍の

猛烈な突撃の前に、フランス軍は統制を失い、殴り合う

ような凄惨な白兵戦が展開されていた。乱戦となっては

砲撃を続けるわけにも行かず、教皇軍の砲撃は停止して

いた。

だが、フランス軍の砲台は教皇軍の本隊に対し、容赦なく

撃ち込まれる。さらにドイツ傭兵の部隊が塹壕中央部を

突破しつつあった。


これに対応する為に、教皇軍本隊の正面を守っていた、

スペイン軍歩兵隊の一部が迎撃に当る。

だが、このために教皇軍の本隊の前に空白が生じてしまう。

ガストンは指揮杖を振り上げる。


「砲台の後背に展開しているスペイン軍には、一部のフランス

兵で足止めさせればよい!他の隊は、横を迂回して一挙に

敵の本隊を叩け!!」


命令を受けたフランス歩兵隊は2手に分かれて、一隊は足止め

をして、もう一隊が教皇軍本隊を強襲する。イタリア傭兵部隊

も本隊目掛けて殺到した。


この命令が結果として、俺達を救うことになった。

なぜなら、如何に精強なスペイン歩兵でも、フランス歩兵全軍と

イタリア傭兵を食い止めるなど不可能であったからだ。


教皇軍本隊の前面に展開していたスペイン歩兵の一部は

フランス兵の強襲に耐えれず後退する。

なぜならば、長時間にわたる砲撃で、まともに戦える兵も士気も

衰えていた。


永遠に続くかと思った砲撃が止んだと思ったら目の前に現れた

のは戦勝気分のフランス歩兵である。誰だって逃げ出すはずだ。


さらに、フランス軍の砲撃は、両軍の戦う前線の後方に向かって

飛来し、後方に居た部隊にも容赦無く砲弾を叩きつける。

こうなっては、前線も後方も関係ない。教皇軍の歩兵隊は恐怖

し崩れ始めた。


さらにガストンは容赦の無い命令を下した。予備の重装騎兵が

動き出す。そして激闘を続ける重装騎兵の群の横腹を目指す。


馬と甲冑と人間を合わせると、1㌧近くになる鉄の塊が、猛烈

な運動エネルギーと共に、教皇軍重装騎兵隊の側面に踊り

込んだ。



ラヴェンナの戦い 中盤


狂騒とも言える突撃でむしろ押し気味で戦いを続けていた

教皇軍重装騎兵であったが、側面から猛攻の前にはなす術

も無く崩壊する。この頃になると、軽装騎兵は既に崩壊して

敗走している。やむを得ずスペイン軍の総大将カルドナは

退却を命令した。


敵は敗走し始めた。フランス軍は残敵掃討に移る。

逃げ惑う教皇軍歩兵が軽装騎兵やフランス歩兵に次々と

討ち取られる。スペイン軍は方陣を組んで抵抗しながらも

後退するが、圧倒的多数の敵に包囲されて、氷が融けるように

討ち減らされていく。

さらに重装騎士の突撃が加わり遂にスペイン軍も崩壊する。


教皇軍は全線にわたり崩壊した。逃げ惑う兵が軽装騎兵に

血祭りに上げられ、混乱に拍車がかかる。


こうなると、新兵も精鋭も関係なく、ただ狼に殺される子羊と化す。

戦場は処刑場となった。

逃げ惑い追いつかれ討たれる者

財貨を差し出し命乞いをして殺される者

地に頭をすり付け神に祈る者

目の前の出来事を理解できず呆然と立ち尽くす者

己の蛮勇を奮い槍を振り回す者

覚悟を決め敵に突撃していく兵

最後の断末魔を叫び死に逝く者

そして、戦死した兵から金目の物を奪い取る傭兵


この時代の何処の戦場でも追撃戦となるとこのような状況である。


ガストンは戦いの勝利を見て高揚感を得た。


しかし良く見ると、まだ頑強に抵抗する一団があった。

ガストンは勝利を完全な物にするべく、重装騎兵を率いると

剣を抜き放ち馬を駆った。


戦いは乱戦状態になって続いていた。


後方の本隊に向かった敵が気になったが、今は目の前

の敵を対処するのが限界であった。


乱戦になると銃は使えないために、スペイン軍の銃兵は剣を

持ち、槍兵の側面を守る形で戦っていた。スペイン兵の持って

いる槍はハルベルトと言う長さ2~3m位の斧の部分を持った槍

だ。突くだけでなく、斧の部分で斬ったり、鉤爪の部分で叩く事

も出来る使い勝手のいい槍だ。


一方、俺が使ってる槍はコルセスカと呼ばれる槍で、穂先の両側

に2枚の刃が追加されたもので、槍が深く刺さりすぎるのを防ぐ目

的が有る。他にも、鎧に引っ掛けて敵を馬から引きずり落としたり、

相手の武器を挟んでそれをへし折る事も出来る武器だ。

この武器はヴェネツィアの海軍にも使われる。この地方でよく見かける

武器だ。



その時だった。教皇軍側の退却合図が出た。

周りを見回すと、味方の重装騎兵は敗走しちまったようで、敵の重装

騎兵が追撃戦に移った。気が付くと砲撃の音も止んでいた。

と言うことは味方の本隊は既に壊走状態で、これ以上砲撃すると

フランス兵にも砲弾が当るので砲撃を停止したという所であろう。

「こりゃぁ少しマズイナァ・・・・」

目の前の、フランス歩兵隊から鼓舞の太鼓の音が揚がる。

一気に総攻撃をかけてもみ潰すつもりなのは明白だ。

だが、スペイン軍歩兵は士気が下がる様子は無い。イタリア

歩兵なら武器を捨てて逃げ出す所なのに・・・・・

その答えは戦ううちに分かって来る。


それは、彼等が狂信的と言う程にカトリックを信仰していたから

である。


スペインの地は長い時代、イスラム勢力と戦争を続けて来た。

その戦争が終わったのは、つい20年ほど前だ。

彼等は幼い頃から異教徒への憎悪を持って育ってきた。

その反動が狂信的なまでの信仰である。

今回の戦いはその信仰の頂点である、ローマ教皇を守る

いわば"聖戦”である。


フランス軍が雷のようなラッパを鳴らし、喊声を上げて猛攻撃

を仕掛けてきた。


スペイン軍も負けじと気勢を上げて正面から激突する。

お互いの兵力は少ないものの、開戦以降かつて無い激突となる。


俺の目の前に、ファルシオンと言う長柄刀を持ったフランス兵が

奇声を上げて切りかかってきた。俺はかわしざまに石突で相手の

足を思いっきりブン殴った。足を崩された所を狙い、ノド笛を突く。

今度は大斧を持った熊みたいな体格の兵が斧を振り回してきた。

相手の斧の柄の部分を槍で受け止める。しかし、このままでは

力の差で押し斬られてしまう。

俺は全体重をかけて、相手に体当たりした。槍を捨てて、剣を

抜き、相手と倒れ込みながら全体重をかけて相手を串刺しにした。

この時に、剣が折れてしまい、槍を拾おうとすると、目の前に

2人のフランス兵が立っていた。「やられる!」と思ったが、

フェルナンドが短銃で一人を撃ち倒す。さらに左手に持っていた

小型の盾を敵に投げつけた隙に、俺は槍を拾い、相手を突き倒した。

俺は命の恩人に礼を言おうとすると、

「お前馬鹿! 味方 離れすぎ!!」

目の前の敵に集中して気が付かなかったが、味方から10m程

離れていた。

味方の所に合流しようとすると、敵の重装騎兵の隊が突進してく

るのが見えた。・・・・・我々に止めを刺しに来たのだ。


「槍兵部隊!側面へ行け!!敵の騎士団を喰い止めろ!」

フェルナンドがスペイン語の号令を出すと、彼の部隊のスペイン兵

の生き残り80人程が方陣を組んで駆けつけた。さらに、騎兵の

接近を気付いた槍兵が方陣を組み自発的に集まる。


だが、それでも250人程度。

敵の騎兵は如何見ても1000騎は居る。まともにやり合っては

壊滅するのは目に見えている・・・


猛スピードで突進してきた鉄の塊を槍列が受け止める。

凄まじい衝撃が襲い、一列目の兵は巨体に押し潰され、

2,3列目の兵は吹き飛ばされるように後方に倒れ込み、その槍も

折れる者が大半である。


兎に角、突進は受け止めた。

乱戦になれば、槍兵の方が有利だがその人数の差は大きい・・・

騎上の剣が振り下ろされる。それを避けると、脇下を狙って槍を

突き出す。堪らず敵は落馬すると、首を狙い止めを刺す。

別の兵は、馬の足をなぎ払い落馬した所を仕留める。


その時、俺の目に一際豪華な装飾の甲冑騎士の姿が見えた。


近くに居たフェルナンドが、その騎士の脇腹に槍を突き刺した。

別の兵が太ももに槍を刺したが、槍が中ほどからへし折れた。

俺は、そいつの鎧に槍の刃を引っ掛けて、馬から引きずり落とした。

馬から落とすとそいつを、5人掛かりで滅多刺してやった。


フェルナンドが動かなくなった敵の兜を剥ぎ取った。彼の兜は

乱戦中に紐が千切れて、無くしてしまったので戦利品にする

積りだったのだ。他の兵も装飾の入った剣を奪おうとする。


だが、その騎士の顔を見て全員が驚愕した。


そいつはフランス軍総大将 ガストン・ド・フォアだった・・・


すかさず、フェルナンドが大声を上げる。


「敵将!ガストン・ド・フォアを討ち取った!!」


スペイン語だが、「ガストン・ド・フォア」の名前に敵も

意味を把握し、驚愕した。


フランス軍は総大将の戦死に混乱する。


それを見たスペイン軍は悠然と隊形を組み戦場から撤退する。


総大将の戦死に硬直した敵軍からは、たいした追撃も受けずに

撤退に成功した。



ラヴェンナの戦い 終盤


戦いの後になって、背中に激痛を覚えた。

緊張から開放されて、砲撃戦の怪我を始めて認識した。



教皇軍の戦死者は9000以上、負傷者不明

ラヴェンナ城も後日に陥落

ギリシャ兵1026人のうち478人戦死、負傷兵はほとんど全員

が何処かを怪我している状況だ。

俺の部隊の兵も生き残ったのは100人に満たない数だった。


一方のフランス軍は

戦死5400負傷5000

結果としては勝利だが、総大将が戦死だ。


しかし、これを好機としてルイ12世が動けば、今頃歴史は

大きく変っていたが、奴は何もしなかった。


後はあなたの知ってる通りだ、グイッチャルディーニ先生。


そのうちにユリウス2世が、公会議を開く。

自分こそがローマ教会の正当な支配者だとな。


その結果、フランス王は周辺国全てを敵に回しかねない状況

となったために、結局は兵を退いたんだ。


はっきり言えば、あの戦いは無意味に近かったのさ・・・



さて、俺が話せるのは、これぐらいだ。

他の戦いの話が聞きたいのであれば、フィレンツェまで

の道中たっぷりあるからな。



では、おやすみなさい。グイッチャルディーニ先生。



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